昨日、民間のANZグループが発表した２月の豪の新聞及びインターネットの求人広告件数は、季節調整後で前月比１．２％下落し、前年同月比では８．２％の下落となっています。これによれば、将来的にはこれまで好調だった労働市場も失速することが予想されます。

ANZ のチーフ　エコノミスト Warren Hogan氏は「今回の数字は、２０１６年に入ってから世界的に金融市場が不安定だったことから求人を控えた部分もあるが、それでも今回の水準は過去６か月の平均を下回っており、明らかに労働市場は失速してきている」とコメントしています。

また、この日、同じく民間のAIGグループ（The Australian Industry Group-Housing Industry Association：オーストラリア住宅産業協会）が発表した ２月の建築パフォーマンス インデックスは０．２ポイント下落して４６．１ポイントなりました。この数字は、５０ポイントを越えると、景況感が拡大していることを示し、５０ポイントを割り込むと景況感が悪化していることを示しています。

HIA チーフ　エコノミスト Harley Dale氏は「今回の指数の内訳と見てみると、２０１６年の数字は３か月ぶりに悪い数字となり、２０１５年初旬と同じ水準まで下落している」と指摘し、「特に、エンジニアリングは引き続き低迷している。その一方で住宅建築は堅調に推移しているものの、エンジニアリングの落ち込みをカバーしきれていない」と説明しています。