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2015/12/04 05:23  | 昨日の出来事から |  コメント(0)

豪、10月の貿易赤字は38%増加


おはようございます。

昨日、ABS(オーストラリア統計局)が発表した10月の豪の貿易赤字は、季節調整後で前月比38%増加してAUD3.305bnの赤字でした。事前の市場関係者の予想では、9月のAUD2.317bnの赤字からAUD2.6bnの赤字を予想していましたので、予想以上に貿易収支が悪化した形になっています。 尚ABSは、9月の貿易赤字をAUD2,317bnから2.403bnに下方修正しています。 内訳としては、輸出が3%下落した一方で、輸入はフラットでした。

Westpac のシニアエコノミストAndrew Hanlan氏は「先月は鉱山価格(主に鉄鉱石、金)が下落した為に、これによる要因(AUD829mn)で輸出が1.5%も減少した」とし、「こうした輸出減少によって、国庫、企業、そして家計に悪影響を与えている」とコメントしています。

また、この日、民間のHIA(Housing Industry Association:住宅産業協会)が発表した10月の豪の一戸建て新規住宅販売件数は、季節調整後で3%下落し、中古建て住宅販売件数は同4.1%下落しました。一方で、マンションなどの集合住宅は1%の増加しとなっています。市場関係者はこれによって住宅市場は2015年の4月でピークを付けたとみています。

地域別では、メルボルンのあるビクトリア州が9.3%、西オーストラリア州が5.4%、クイーンズランド州が0.9%、NSWが0.8%のそれぞれ減少となっています。

HIA chief economist Harley Dale 氏は、「新規住宅販売実績は、ピーク時から大きく下落しているわけではなく、緩やかな減少に留まっている。 一方で、中古住宅販売実績については東海岸の州を中心に増加となっており、全体として、市場が懸念するような大幅な調整ではない」としながらも、「2016年から2017年にかけては、
「人口増加率が失速している事、建築価格が上昇している事、更には、住宅ローン金利が引き上げられた影響等で、(住宅販売実績は)更に悪化する可能性がある」と指摘しています。

クロコダイル通信は2019年12月末日をもって連載終了となります。
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