2015/11/11 05:13 | 昨日の出来事から | コメント(0)
豪、10月のビジネス信頼感は3ポイント下落
昨日、民間のNAB(National Australia Bank)が発表した10月のビジネス信頼感指数は、9月の+5ポイントから+2ポイントに下落しました。 これは平均的な水準である+5ポイントを下回っていますが、それでも景気の好調不調の分かれ目である0ポイントを上回っています。背景には、9月にそれまでのトニー アボット政権からマルコム ターンブル政権に移行した事に対する期待感が剥落したと市場関係者はみています。 また、最近、マルコム ターンブル政権が財政健全化を目指して増税を検討していることも信頼感指数を押し下げた要因になっているようです。 内訳としては、金融、不動産は改善したものの、製造業、鉱山関連産業は引き続き信頼感指数はネガティブ(マイナス)の領域で推移しています。
NAB のシニア エコノミスト James Glenn氏は
(1) 今回の数字では幅広く信頼感が悪化しているが、そもそもこの数字は変動が激しい。しかしこれを勘案しても、除く鉱山間産業では比較的堅調に推移していることが窺える。
(2) 一方で、ビジネスの現状を表すビジネス コンディションは、豪ドル安とRBAによる低金利政策を背景に堅調に推移している。 特に、住宅関連産業はその最たるものである。
(3) 労働環境は先月以降改善しているが、その一方で流通や企業収益は弱含んでいる。とはいってもこの両者の水準自体は高い水準で推移している。
(4) 確かに足元は堅調であるが、将来に対する見通しは弱気に転じてきており、ビジネス コンディションも悪化するリスクが増えてきている。
(5) よって、我々としては、RBAが政策金利の引き下げを判断する為には、より明確な景気悪化の兆しと、更なる住宅市場需要の後退が必要であると考えている。
とコメントしています。
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