2015/11/06 05:11 | 昨日の出来事から | コメント(0)
RBA総裁の講演会から
昨日、RBA総裁Glenn Stevens氏が、メルボルンで講演会をしました。その主な内容は以下の通りです。
(1) 政策金利の変更が必要と判断した際、それは当然のことながら政策金利の引き下げであって引き上げではない。しかし現時点では、政策金利の引き下げを急ぐ必要があるとは考えていない。
(2) また、金融市場の中には、豪大手市中銀行がローン金利を引き上げたので、これに対抗すべく政策金利を引き下げるのではないかとの思惑があるが、我々はそれによって政策金利を引き下げるようなことはない。というのも、2014~2015年にかけては、豪の住宅ローン金利は政策金利の引き下げ以上に低下しているからである。 我々は、こうした動きが経済に大きなインパクトを与えるとは考えていないが、今後もこれを注視していく。
(3) 確かに、現在のインフレ率は、政策金利の引き下げの妨げにはならないが、現在は、経済のリバランスが進行中であり、現行の政策金利は有効にこれを金利面から下支えしている。 つまり、それは鉱山産業依存型の経済構造から、それ以外の産業により経済成長への移行を意味するが、理想はこれを「途切れることなく」移行させる事であるが、現実はなかなかうまくいかない(我々は理想の世界には生きていない)。
クロコダイル通信は2019年12月末日をもって連載終了となります。
現在有料版にはお申し込みいただけませんのでご了承ください。
当社に無断で複製または転送することは、著作権の侵害にあたります。民法の損害賠償責任に問われ、著作権法第119条により罰せられますのでご注意ください。
いただいたコメントは、チェックしたのち公開されますので、すぐには表示されません。
ご了承のうえ、ご利用ください。