2015/05/14 05:47 | 昨日の出来事から | コメント(0)
豪、2015年第1四半期の賃金上昇は17年ぶりの低水準
昨日、ABS(オーストラリア統計局)が発表した2015年第1四半期の豪の賃金は前期比+0.5%となり、17年前から統計を取り始めて最も低い賃金上昇となりました(前年同期比は+2.3%)。事前のエコノミストの予想は2014年第1四半期の賃金上昇が前期比+0.6%で、前年同期比では+2.4%でしたので共に予想よりを下回った形になっています。
これによって賃金上昇率は、最近ABSが発表したインフレ率1.3%よりは上回った形になっていますが、豪の企業家の投資マインドは長期間弱含み、更には、低いインフレ率を背景に政策金利も低い水準にある為、賃金も低位で推移する期間が長く続きそうです。
Commonwealth Bank of Australia のエコノミストGareth Aird氏は「低い賃金の伸びは、労働市場が弱含んでいることのあらわれであり、その結果として失業率は上昇傾向を辿る」とコメントしています。
また、JP Morgan のエコノミスト Tom Kennedy氏も「業種別では、電機やガス、教育、金融サービスの賃金は堅調に推移する一方で、建設の賃金上昇はマイナスであり、鉱山部門の賃金は横這っている」とし、「賃金は、今後も弱含む傾向になるであろう」と指摘しています。
クロコダイル通信は2019年12月末日をもって連載終了となります。
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