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The Gucci Post [世界情勢・政治・経済金融 × プロフェッショナル]

2009/09/17 07:02  | 昨日の出来事から |  コメント(0)

昨日の出来事から917


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オーストラリアの産業部門の回復の足取りはまだ弱く
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おはようございます。

昨日オーストラリアの民間銀行の行った景気調査(Westpac-Melbourne Institute Index)によれば、 現在の企業の景況感は、 5月の年率マイナス 8 %から、7月は、年率プラス 1.8%まで上昇しました。
しかし、長期的な成長トレンドである。年率プラス2.5%には、ほど遠いことがわかりました。

また、Coincident Index ( 景気全般の状態を表す指標)は、 年率プラス0.2%で、これも長期的なトレンドである年率プラス2.9%を大きく下回りました。

主な内訳 (寄与度プラス5.2%) は、
株式の上昇が、0.9%、 住宅着工がプラス0.9%、アメリカ産業の回復がプラス1%、時間外賃金の上昇がプラス1.1%、企業収益がプラス0.9%、等となっています。

この景気指標は、今後3か月から9か月の経済状態を表すとされ、 これを受けて、Westpacのエコノミストは、「2009年の後半の2%から2010年の前半には1%近くに下落する。」 とし、更に、「オーストラリア中央銀行は、来年の2月までは、公定歩合を引き上げる必要はないであろう。」との見方を示しました。

来月の豪中央銀行の政策決定会合は10月6日にあり、この会合では、公定歩合は据え置かれるとの見方が大半ですが、エコノミストによっては11月利上げ説を唱える向きもあれば、今日のエコノミストのように2010年の2月以降になる、との見方をする向きもあります。

為替相場は、この辺りを材料に、神経質な展開が続きそうです。
どちらのエコノミストの予測が正しかったのか、確認する上でも、記憶しておきたいと思います。

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