2015/02/24 05:10 | 昨日の出来事から | コメント(0)
豪、2014年の鉱山関連の買収取扱件数は10年ぶりの低さ
昨日、EY(アーンスト アンド ヤング: 会計、税務、M&A等のアドバイザリーの会社)が発表した2014年の豪の鉱山関連買収等のディール件数は、2013年の178件から133件と2003年以来の低い水準となりました。また、世界的にも、10年ぶりの低い544件に留まり、金額にしてUSD44.5bnでした。
EY のAustralia and Asia Pacific の鉱山関連取引のリーダー Paul Murphy氏は
(1) 足元の商品価格(鉱山商品価格)の値段の乱高下(どちらかと言えば大幅下落)によって、2015年の鉱山関連企業のディールは、引き続き投資の圧縮、資産の売却、ビジネスの再構築といった取引が中心になるだろう。
(2) 特に、中小の鉱山関連会社の多くは資金的に体力がなく、今後の10年間のビジョンを立てることもできずに、倒産あるいは大手の鉱山会社に吸収合併される可能性が高い。
とコメントしています。
私が日本にいた時は、「オーストラリアは、タダ同然の広い鉱山をコマツのブルトーザーで掘れば売れるものがどんどん出てくるのだから、何がそんなに大変なのだろう?」と、浅はかにも思っていましたが、こちらに来てみると「それはそれで色々と大変!」なことがわかります。
例えば、鉱脈を探す山師の仕事(これはフランス、ドイツ人のエンジニアが多い)、用地の取得、地元や政府の認可手続き(政治家の力が必要であり、色々と金がかかる)、実際の掘削などの設備投資、港までの鉄道施設費用、運搬コストなどの様々な初期投資がかかり、その上で採算が取れるかどうかは、世界の市場価格によって大きく左右されるという非常にリスキーなビジネス モデルなのです。
クロコダイル通信は2019年12月末日をもって連載終了となります。
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