昨日、RBAは定例の理事会で、現行政策金利２．５％の据え置きを決定しました。これによって豪の政策金利は１５か月連続で政策金利を据え置いたことになります。また、市場関係者（エコノミスト）１４人のアンケートによれば、「全員が年内の背k作金利の変更ない」と答え（年末を控えて当たり前）、その内、１２人は２０１５年のいずれに時期に政策金利は引き上げられるであろう」と予測しています。

また、この日、ABS(オーストラリア統計局)が発表した９月の豪の貿易収支はAUD2.26ｂｎの貿易赤字となり、８月に比べて赤字が２倍に増加しました。　事前の市場関係者の予想ではAUD1.85ｂｎの赤字でしたので、事前の予想を上回る赤字となっています。主な要因としては、対米ドルで豪ドル安が進行して輸入価格が上昇した事（９月に６．３％対米ドルで下落）、また輸出の中心である鉱山商品価格が下落している事が挙げられます。

JP Morgan のエコノミストTom Kennedy氏は「９月の貿易赤字の要因の多くは、豪ドル安によるところが大きく、豪ドル安の影響がほぼ全セクターの輸入価格に反映されている」と指摘しています。

また、この日、同局が発表した９月の小売売上高は、季節調整後で前月比１．２％上昇してAUD２３．６３bｎでした。事前の市場関係者の予想では前月比＋０．３５でしたので予想以上に小売売上が堅調であったことがわかります。　地域別では、シドニーのあるニュー　サウス　ウェルズ州が１．７％増加し、ビクトリア州と西オーストラリア州がそれぞれ１．３％増加しています。　これによって２０１４年第３四半期の豪の小売売上高は季節調整後で前期比＋１％の増加となりました。

市場関係者は、「今月は電気製品（iPhone6など）とその周辺機器の売上が大きく伸びた。　また、不動産関連の備品（家具やキッチン器具等）も堅調だったとコメントしています。

Commonwealth Bank のチーフ　エコノミストMichael Blythe氏は「小売売上高はGDPの数字に大きく影響を与える数字であり、今後、更に小売売上高が増加するかどうかは、雇用や賃金の動向がカギを握っており、住宅や建築、あるいはオフィスビルを作るだけでは更なる景気の拡大を期待できない」とコメントしています。