今週号の英誌エコノミストに２００９年以来の主要国の実質為替レートの比較がありましたので、ご紹介したいと思います。

２００９年初以来、最も割高な通貨は豪ドルで、２００９年を１００とした時、現在は１４０の水準に位置しています。　その次に割高なのが、ひところ急騰していたスイスフランで現在の水準は２００９年を１００とした時、１２０の水準で推移しています（ちなみにスイスフランは一番高い２０１１年には２００９年に比べて３５ポイントも割高でした）。

その次にイギリスポンドの１１０が続き、更には日本円の１０８ポイントが続きます。ちなみに日本円はこの間は２０１１年末に１１８ポイントまで上昇した後、１０ポイント程度円安になっています。

そして２００９年の水準に比べて安くなっているのが、米ドルとユーロで、現在の水準は米ドルで９２ポイント、ユーロは８８ポイント近辺で取引されています。こうして考えてみますと、私の住んでいるオーストラリアが如何に割高であるかお分かりだと思います。何しろ、あの熱狂的に買われたスイスフランよりも更に割高なのですから。　

以前、ブリスベン在住の読者の方とお話する機会があり、その時に、私は「オーストラリアにある不動産を売って、そのオーストラリアドルをアメリカドルに交換し、更に、アメリカの不動産を買うと、ダブル　アップできますよ！」と申し上げたら、先日、その方から「オーストラリアにある２つの不動産の内、一つを売りました。　これからはNYの不動産を探して買って、暫くはNYで暮らそうと思います。そこで、現在の私の住んでいる家が空くので、如何です、私の家に借りて住みませんか？」　とおっしゃるのです。

御年、６５歳のその方は「私にとっては、ブリスベンは安住の地だけれども、私は、もっと新しい出会いと挑戦をしたい！」とおっしゃるのです。

私は、只管、その方のその大胆さとチャレンジ精神に恐縮するばかりでした。