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2014/08/13 15:05  | 昨日の出来事から |  コメント(0)

豪、7月のビジネス コンディションは4年ぶりの高さ


おはようございます。

昨日、民間のNab(National Australia bank)が発表した豪の7月のビジネス コンディションは、建設関連産業の強気需要を背景に前月の+2ポイントから+8ポイントに上昇し、2010前半以来の高水準にまで上昇しました。 また、将来の見通しに関するビジネス信頼感指数はは6月の8ポイントから11ポイントに上昇しています。

NAB チーフ エコノミストAlan Oster氏は
(1) ビジネス コンディションは売上が増加し、収益も回復する中、企業家は雇用に関しては引き続き慎重姿勢を取っている。

(2) 建築関連産業は低金利を背景にこれまで拡大を続けているが、今後も拡大基調が続きそうである。

(3) 先導役である卸売は改善しているが、いまだに若干のネガティブの領域で推移している。

(4) 今回の数字では、信頼感は引き続き上昇したが、賃金の伸び率が低下する中、また、失業率が上昇する中、将来的に信頼感指数が上昇できるか予断を許さない。

Nabとしては、これまでの豪の失業率を6.25%としてきましたが、2014年末までには6.5%に上昇すると訂正し、2014年GDPも当初の+3.3%から+3.1%に下方修正しています。

また、RBAも、先週、豪の2015年の経済成長率をこれまでの2.25%~3.25%のレンジから、2%~3%のレンジに下方修正しています。

また、この日、ABSは3か月ごとの豪の主要都市の住宅価格に関するインデックスを発表し、2014年代2四半期は第1四半期に比べて1.8%上昇しています(前年同期比では+10.1%)。 地域別では、シドニーが、15.6%も上昇し、これに続いてメルボルンが9,3%上昇しています。

JP Morgan のエコノミストはTom Kennedy氏は「今回の数字を見て、RBAは政策金利引き上げを検討する」と期待するのは時期尚早であり、寧ろRBAは現在の豪の景気を下支える要因として、これを歓迎しているのではないか」とする一方で、「ただ、シドニーの価格上昇ぶりはやや異常であり、こうした価格上昇は持続維持不可能(要はバブル)と見ている」とコメントしています。

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