2014/08/06 15:24 | 昨日の出来事から | コメント(0)
RBA, 政策金利を据え置き
昨日、RBAは8月の定例理事会で、事前の市場関係者の予想通り、現行の政策金利2.5%を据え置きを決定しました。 市場関係者は、豪の住宅価格上昇が続く中、インフレ率がRBAの中期的な政策の目標レンジである2~3%の上限にあるにもかかわらず、RBAが政策金利を引き上げることが出来ないのは、労働市場が引き続き弱含み(失業率が上昇傾向にあり)、更には連邦政府の緊縮予算と増税の影響が消費者マインドを冷やしていることから、引き続き景気の下振れリスクがある為と見ているようです。
理事会のGlenn Stevens,総裁の声明の主な内容は以下の通りです。
(1) 世界経済が緩やかな拡大基調にある中、中国の経済成長が当局の目標に沿って堅調に推移していることが豪経済にとってプラスに働いている。
(2) 世界の鉱山の商品市況は引き続き歴史的に高い水準にあるが、一部の鉱山市況(鉄鉱石などの豪の主力輸出商品)は、今年に入って下落基調となっている。
(3) 鉱山関連産業の設備投資は低迷し、それに代わって住宅などの建築産業が拡大しているが、その流れは一時的なものであり、鉱山関連産業の設備投資に取って代わる程の力強さはない。
(4) 長期金利とクレジット金利のスプレッドは非常に安定しており、そのスプレッドは異常なほどまでに小さくなっている。
(5) RBAとしては、将来的に豪経済は現在より、もう少し景気が失速する可能性があると考えている。
今後の市場参加者の関心事は、 労働市場動向(失業率)と、今週末に発表予定の第2四半期のGDPの動向となっています。
クロコダイル通信は2019年12月末日をもって連載終了となります。
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