2014/07/31 15:31 | 昨日の出来事から | コメント(1)
世界の学生の金融リテラシー比較
先々週号の英誌エコノミストに掲題に関する記事がりましたので、ご紹介したいともいます。
OECDが行ったPISA(Programme for International Student Assessment)に参加した世界18か国の15歳の学生に、金融リテラシーに関する知識の習熟度をテストした処、最も習熟度の高かった学生は、中国(上海)の学生で、彼らの40%の以上の学生が最も高いスコアをマークしました。 これに続くのがベルギ-の20%の学生が最も高いスコアをマークし、その次がオーストラリアの18%となっています。
その一方で、残りの13か国に関しては、僅か10%程度の学生しか最も高いスコアを獲得することが出来ませんでした。 最も習熟度の低かった国は、OECD加盟国ではありませんが、コロンビアで約55%の学生が、5段階中の最も低いレベルである1もしくはそれ以下のスコアでした。 これに続いて悪かったのはイタリア、アメリカが続き、それ以降についてはイスラエル、フランス、スペイン、ロシアが、殆ど同程度のスコアで並んでいます。
さて、今回の金融リテラシーテストに関する内容ですが、例えば「給料で支払うことが出来る住宅ローンの適正水準はどの程度であるか?」、 あるいは「仕入れ帳等の仕分け能力」、「食料品などの価格と価値の比較」、「様々なローンの価値を比べる能力」等です。
それにしても、中国の学生(上海の学生)のこうした金融リテラシーの高さは、他の国のそれと群を抜いて高いことが分かります。 一方で、日本はこのプログラムに参加していないので何とも言えませんが、15歳の学生にこうした知識を教えていませんので、上海の学生にはとても及びそうもないことは容易に想像がつきます。
読者の皆様は、「15歳でそんな金融リテラシーを持つ必要が本当にあるのか?」とか、「金銭の損得を教えるのは卑しいことであり、そもそもそれは学問ではない」と思われる方もいらっしゃるかもしれませんが、 私の住むオーストラリアでは、読解力、計算能力、運動、道徳、性教育等、生きていく上で必要な知識の一部として、こうした事も教えています。
今、東洋の日出国では、「国を愛する教育や道徳」、あるいは「英語教育」に力を入れているそうですが、、是非、金融リテラシーに関する教育も行ってほしいと、学生時代にかかる教育を受けずに大人になってしまった一個人として強く望みます。
クロコダイル通信は2019年12月末日をもって連載終了となります。
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One comment on “世界の学生の金融リテラシー比較”
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小学校時代・・
それらしきは・・学校貯金・・
要するに・・小遣い・・学校に持参し・・貯金・・
半分は・・登校途中・・駄菓子屋で消えた・・
使い込みの楽しさ・・知った・・・(笑)