2014/07/01 15:07 | 昨日の出来事から | コメント(0)
豪、住宅価格は下落し、インフレ懸念はなし
昨日、民間のHousing Industry Association(HIA:住宅産業協会)が発表した5月の新規住宅販売価格は、5か月ぶりに4.3%低下しました。 しかし、その前の3か月間では3.8%価格は上昇し、前年同月比では+21%と高い水準を保っています。 また、中古住宅価格は前月比2.2%下落し、集合住宅は同16.1%も急落しています。
地域別では、ビクトリア州が3.3%、クイーンズランド州が0.5%上昇する一方で、西オーストラリア州が6.7%、南オーストラリア州が5.8%、ニュー サウスウェルズ州が5.4%とそれぞれ下落しています。
HIA のチーフ エコノミストHarley Dale氏は「新規一戸建て住宅販売件数は、中古住宅販売やマンションなどの集合住宅販売件数が歴史的に高い水準であるにも関わらず、一定の水準で供給されており、これは引き続き1戸建新規住宅のニーズが高い証拠である」として、将来に亘り、 新規住宅販売は堅調に推移するとの見通しを示しています。
また、この日、民間のTD Securities/Melbourne Instituteが発表した6月の豪のインフレ率は、5月の+0.3%に対して、フラットでした(ちなみに4月は+0.4%でした)。
内訳としては、6月は家賃、灯油、タバコが上昇する一方で食料品、レジャー、娯楽関連が下落して全体としてはフラットになりました。
TD SecuritiesのAsia Pacific research のヘッドAnnette Beacher氏は「RBAは、アメリカのFRBと同様に、彼らが行動を起こす前にインフレが顕在化するリスクを避けたい意向があるが、その時期は2015年第1四半期頃であろう」とし、「このまま推移すれは、RBAが中期的なインフレ率の目標である2~3%の範囲に十分に収まるであろう」との見通しから、足元の政策金利引き上げの可能性は低いとしています。
クロコダイル通信は2019年12月末日をもって連載終了となります。
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