2014/04/30 14:54 | 昨日の出来事から | コメント(3)
オーストラリアで存在感を増す中国人移民
今週号の英誌エコノミストに「約束された土地」と題して、オーストラリアに移民してくる中国人に関する記事がありましたのでご紹介したいと思います。
オーストラリアへの中国人移民は、古くは1840年代に農業従事者として始まり、次に豪のゴールド ラッシュに合わせて鉱山夫として多くの中国人が流入してきました。 しかし、当時の労働待遇の悪さから各地の中国鉱山夫たちの暴動が多発し、1880年代には急増した中国人に対する危機感が国中に広まり、当時の政府は「反アジア移民法」を制定して「白豪主義」を前面に打ち出し、それは20世紀後半まで続きました。
しかし、この法律は人種差別として世界から批判を受けて1973年に廃止され、その後は、1997年の香港本土返還や中国の改革開放運動に合わせる形で、再び香港系中国人を中心にオーストラリアに移民が増え始めました。 そして現在のオーストラリアの繁栄は、中国の経済成長と一体関係になっています。また、豪で勉強する外国人学生の中で、中国人の占める割合が最も高く、この国の教育産業に大きく貢献しています。
今世紀に入ってからは、それまでの香港系中国人から、中国本土の中間層の移民が急増し、今では、シドニーの人口4.6百万人の内、5%が中国生まれの移民で占め、2011~2012年にはオーストラリア全体で25,000人の中国人が永住権を取得しています。
豪政府は財政赤字削減の一環としてこうした中国人移民の多さに目をつけ、2012年に創設したスーパー リッチ投資家VISA(Subclass 188, 888)は、AUD5百万(日本で約4億5千万)をオーストラリアに4年以上投資すれば無条件で永住権を取得することが出来るもので、これを申請した702人の内、なんと90%以上が中国人でした(政府の「もくろみ」通り)。
今や、こうした中国人パワーはシドニーだけに留まらす各州都まで広がり、それぞれの中国人街周辺では、店の看板は勿論のこと、道路標識や道案内にまで中国語併記となっています。
英誌エコノミストは、「どうしてそこまで中国人がオーストラリアに移民してくるのか?」の問いに対する答えとして一人の学生のインタビューから紹介し、「(オーストラリアに来る目的は)、人生をもっとエンジョイし、もっと安全なものにしたいから。 そして、もし自分が中国に戻るとすれば、自分が生き残る為に、もっと自己中心的にならざるを得ないだろうから」としています。
だから、韓国人も多く移民してくるのか、、、、
反対に、だから日本人は日本に留まっているのか、、、、
しかるに、どうして日本人の僕はここにいるのだろう、、、、、
クロコダイル通信は2019年12月末日をもって連載終了となります。
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3 comments on “オーストラリアで存在感を増す中国人移民”
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最近のチャールズ皇太子家族訪問に熱狂している姿を見れば、経済的な復権ができれば白豪主義が復活するのではという懸念を戦前の話しを知っている日本人にはあるでしょうね。 捕鯨を減らせではなく止めろ!に、白人価値観絶対主義の残滓を感じます。
いつ財産を剥奪されるかわからない中国人にとっては、一応、法治国家なので、自国よりはまだましという事でしょうが、法を変更された経験のある日本人はリスクを取りたくない。 追い出された場合、身軽なクロコダイルさんはいいけど、現地生まれの2世以降は精神的に耐えられない負担ですよ。
稼げなくなったクロコダイルさんはどのように扱われるのでしょうか。
豪ドル投資でガンガン稼いで、役に立つ人間と思われようにがんばり続けてください。 トヨタが逃げ出したという事は、豪ドル通貨が高い傾向が続くと判断したという事でしょ?
中国と補完関係がいいので、まだオーストラリアは発展するでしょうから、逃げ出すときに便利な投資案件を”有料読者の為に”提案していただけるといいですね。
グッチーも何かされているのでしょ?
?・・??・・???・・・(笑)
白人が新大陸を発見して原住民を排除して住み着き国家を作った、それと変わらないと思います。どんな時代でも力(軍事力や経済力)の有る者がより住み易い場所を求めて移住し弱者は隅に追いやられる。それが自然の成り行きです!