昨日、ABS（オーストラリア統計局）が発表した１１月の豪の失業率は前月の５．７％から５.８％に上昇しましたが、新規雇用者数は事前予想の２倍近くの２１，０００人増加して総労働者集は１１．６５９百万人となりました。　また、総労働人口に対して、現在労働している人の割合（労働参加率）は、前月と変わらない６４．８％でした。

一方で、仕事を求めている人は3,０００人強増加して７１２，０００人でしたが、これらの内３分の２の人は正規の仕事を求めています。　ABSは、今回の失業率は、数字集計の関係で０．１％の上昇に留まっているが実際はこれよりも高めの数字になると報告しています。

主な内訳としては、正規の男子の雇用者と女子の非正規雇用者が３５，０００人増加する一方で、女子の正規雇用者と男子の非正規雇用者が約１５，０００人減少しています。　また、地域別では南オーストラリア州とビクトリア州が０．２％上昇して、各々６．８％と６．２％となっています。　尚、これらの地域は、一昨日に発表されたオーストラリア唯一の自動車メーカー　ホルデンの生産拠点のあるところであり、今後、さらに失業率の上昇が予想されます。

Commsec’s　のエコノミストCraig James氏は「今回の数字で、新規雇用者が２１，０００人増加したことは勇気づけられるが、その中身をも少し精査する必要がある。　というのも、過去６か月において、豪の労働人口は１０，０００人しか増えていないからである」とし、「（今後の見通しについては」最近の住宅関連産業の好調さを背景に豪の失業率は暫く横這い、２０１４年後半には緩やかに低下傾向を辿るであろう」とコメントしています。