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The Gucci Post [世界情勢・政治・経済金融 × プロフェッショナル]

2013/06/26 16:11  | 昨日の出来事から |  コメント(0)

「拝観謝絶」で「ようこそ、京都においでやす」とは!?


おはようございます。

先日、関西国際空港経由で日本に帰り、1泊2日で京都に行ってきました。 この時期の京都はちょうど大きな行事(葵祭と祇園祭)の間で比較的閑散としていましたが、町中の若葉がいよいよ勢いが増し、それが梅雨空の下、雨に濡れてとても綺麗でした。

ですが、折角、こうした風情を楽しむ気分にさせてくれる京都にあって、 この時期の多くのお寺の門は固く閉ざされ、更に「何をしにきた?!」と言わんばかりに「拝観謝絶」の札をつるされては、まるで「一元客、お断り!」と言われているようで非常に興ざめしてしまいました。 特に、かつては天皇家や時の権力者と縁のあるお寺、あるいは国宝指定を受けている立派なお寺ほどほどそうなのです(本当は、そういうお寺こそ見学したいのが人情というものではありませんか!?)。

特に、「問題だな」と思ったのは、多くの外国人観光客たちが、拝観謝絶の札がかけられて固く閉ざされてしまっている寺の門の前で一様にがっかりしている姿を見て、「国や地域を挙げて世界遺産「京都」を大々的に宣伝して外国から客寄せしておきながら、過去にどんな経緯があってそうなっているのか知りませんが、「本当に彼らを門前払いして、これでいいのか?」と思ってしまいました。

口では「ようこそ、京都へおいでやす!」と言っておきながら、寺の外で高い拝観料を払い、いざ、お目当ての建物の中に入ろうとすると「拝観謝絶」で、ただ周りの庭だけ見て追い返えされるのは、何かの本で紹介されていましたが、「京都では、いつまでも座り込んで帰らない相手を追い払うために、わざと「ぶぶづけでも?(のっけから、食べさせるつもりもないのにお昼のお茶漬け(ぶぶづけ)でも食べていきませんか?)」というそうで、「拝観謝絶もこれと同じノリであり、これこそが本当の京都風おもてなしなのだ」と思ってしまったのは、もう半分外国人になりかけている私だからでしょうか。

クロコダイル通信は2019年12月末日をもって連載終了となります。
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