2013/06/19 14:51 | 昨日の出来事から | コメント(0)
RBA、更なる金利引き下げの可能性
昨日、6月4日に開催されたRBAの議事録が公開され、その中で、RBAは更なる政策金利の引き下げの可能性を議論していたことが明らかになりました。 主な内容は以下の通りです。
(1) オーストラリア経済は、過去20年以上に亘り経済成長をし、その内、足元10年以上は鉱山関連業界の好況に支えられてきたが、ここにきて鉱山関連業界の低迷が明白になり、更には、国内のインフレ率が落ち着いていることから、景気を下支えするために更なる政策金利の引き下げを検討する余地が出てきている。
(2) 今後の見通しとして、鉱山関連業界の設備投資がピークを打つことに伴って雇用調整が本格化することが予想され、失業率は上昇傾向を辿る可能性がある。
(3) 一方で、最近の豪ドルは、ピーク時から10%程度下落しており、今後もこの傾向が続けば、非鉱山関連部門の輸出は改善することが期待される。
(4) 海外要因としては、豪の最大貿易国である中国が引き続き緩やかな経済成長に留まる為、今後、石炭や鉄鉱石の輸出が大幅に改善するとは期待できない。
(5) 2013年度第1四半期のGDPは2.5%と過去の平均値3%を下回っており、今後も同程度の経済成長に留まる可能性が高い。
今日の議事録の公開を受けて、一部の市場関係者は「RBAは政策金利の引き下げのタイミングを失した可能性がある(本当は、もっと早く政策金利の引き下げをすべきであった)。 今後、豪経済は更に失速して、本格的な景気の反転がかなり先送りされた可能性がある」とコメントしています。
クロコダイル通信は2019年12月末日をもって連載終了となります。
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