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The Gucci Post [世界情勢・政治・経済金融 × プロフェッショナル]

2013/06/05 14:45  | 昨日の出来事から |  コメント(0)

RBA, 政策金利を据え置き


おはようございます。

昨日、RBAの定例理事会で現在の政策金利2.75%の据え置きが決定されました。 理事会後のGlenn Stevens総裁の声明の主な内容は以下の通りです。

(1) 世界経済は、来年に向けて拡大する幾つもの要因がある(ユーロ危機が落ち着いてきたこと、アメリカ経済の回復基調が鮮明になってきたこと、世界的な株高によって将来に対して楽観的な見通しが増えてきていること等)。 こうした要因によって、現在の世界の資源価格は現在の水準程度でとどまるであろう(これ以上の資源価格の下落によって更に豪経済に悪影響を与えることはないであろう)。

(2) また、主要先進国においては引き続き金融緩和は継続され、一部の国では(EUのことか)、更なる金融緩和政策がなされるであろう。

(3) こうした中にあって、豪のインフレ率は非常に落ち着いており、我々が更なる金融緩和を行ったとしても問題にはならないであろう。

(4) 今日の理事会では、 インフレが落ち着いていることを条件に、金融面から更なる景気の下支えが必要と判断される時においてのみ、一段の金融緩和がなされるべきであるとの見解で一致した。従って、当面は、現在の政策金利水準が妥当であると考えている。

(5) 今後のインフレの見通しについては、現在検討中であるが、「更にインフレ率が低下する可能性がある」との見通しが一部の理事からあった。

UBSのエコノミストは「豪の政策金利と景気循環の関連性は、政策金利が200bb引き下げられると、住宅産業や小売業界が回復する傾向があり、 これに依れば2013年5月に政策金利を引き下げたことで2011年11月以来200bp引き下げられたことになるので、2013年前半以降は住宅市場や小売りは回復基調を辿る」と指摘し、「RBAが更なる政策金利の引き下げは、今後は低くなるであろう」との見通しを示しています。

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