2013/05/08 15:01 | 昨日の出来事から | コメント(0)
RBA.予想外の政策金利0.25%引き下げ
昨日、RBAは定例の理事会を開催し、事前の予想を覆して政策金利0.25%を引き下げました。 その結果、政策金利は2.75%となり、53年ぶりの低い政策金利となりました。 背景としては、昨年に政策金利を4回引下げて、これまでは金利低下の経済的効果を見極めていましたが、ここにきて足元の景気指標が失速してきた事があります。
これを受けて為替市場では、豪ドルは他通貨対比で0.5ポイント以上売られました。 その一方で株式市場では低金利と豪ドル安を歓迎して買われました。 また、豪の主要銀行も今回の政策金利の引き下げに対してはほぼ同じ値幅で貸出金利の引き下げを発表し、他の地方銀行も含めてこれに追随するものと思われます。
理事会後のRBA総裁Glenn Stevens氏の会見の主な内容は以下の通りです。
(1) 国内の貸出需要が弱いこと、また豪ドルが高止まりする一方で、インフレが落ち着いていることが今回の政策金利引き下げの主な理由である。
(2) 更に、持続維持可能な景気の拡大をより確実にするために、インフレが予想の範囲内で落ち着いていることを前提に一段の政策金利の引下げも視野に入れることを理事会で決定した。
(3) 去年前半の豪経済成長はほぼ予想のトレンド上で推移したが、年後半にはこれをやや下回り、今年に入っても引き続き予想トレンドを下回っている。
(4) 雇用は引き続き拡大しているが、労働需要がそれを上回る速度で増加しており、今後、失業率はもう少し上昇するであろう(とはいっても、他の国に比べればかなり低い水準に留まる)。
(5) これまでは、消費や住宅関連事業は堅調に推移してきたが、その一方で、輸出関連企業、資源関連企業は失速してきている。
クロコダイル通信は2019年12月末日をもって連載終了となります。
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