昨日、民間のＡＮＺグループが発表した３月の豪の求人広告件数は季節調整後で１．５％減少しました。　内訳としては、インターネットによる求人広告件数は１．６％減少し、新聞による求人広告件数は１，８％減少しています。　ちなみに２月の求人広告件数は前月対比で３％も上昇していました。

ＡＮＺ　銀行のオーストラリア担当のヘッド　エコノミストKatie Dean氏は「求人広告件数は３か月前に比べてやや高い状態にあるものの、雇用環境は引き続き不透明な部分があり、ＲＢＡによる金融緩和政策が必ずしも労働市場を下支えしているわけではない」とコメントしています。

今週の木曜日には雇用統計が発表されることになっており、事前の予想では、前月の７０，０００人の新規雇用者数の増加から、今回は１０，０００人の減少を見込んでおり、失業率も５．４％で変わらずとなっています。

また、この日、民間のAustralian Industry Group-Housing Industry Association（オーストラリア産業グループ及び住宅産業協会）が発表した３月の豪の建築に関する指数は、前月対比６．６ポイントも下落して３９ポイントでした。

住宅建築に関しては、２月は３年振りの高い水準となりましたが、今回の数字（３月）はその反動が出た形となっています。またエンジニアリング建築も前月のプラスから今回はマイナスに転じています。

同グループのチーフエコノミストJulie Toth氏は「今回の数字は失望させるものであり、特に住宅建築に関しては、今後も低迷が続く可能性がある」と悲観的な見通しをしています。