2012/03/07 06:01 | 昨日の出来事から | コメント(0)
豪、RBA政策金利を据え置き
昨日、RBA理事会が開催され、事前の市場の予想通り、現在の政策金利4.25%を据え置く決定をしました。その背景として、ヨーロッパの信用不安が落ち着いてきている事、アメリカの国債総生産も緩やかに拡大している事、更には、国内の雇用に関するデータ(求人広告件数等)が堅調に推移している事が挙げられます。 RBAとしては、豪経済がトレンドとして3%程度の経済市長を期待しており、現在の経済状況はこのトレンド上にあるとしています。
今後の政策金利動向に関しては、市場の見方は分かられており、例えば、ドイツ銀行のエコノミストPhil O’Donaghoe氏は、「RBAは、政策金利を今年中にあと2回政策金利を下げて3.75%とするであろう。何故ならば、現在の豪ドル通貨高は、豪経済にとってマイナスに働くからである」としています。
一方で、UBSのチーフ エコノミストScott Haslem氏は、「インフレ率が2〜3%以内で推移している限りは、RBAは現在の政策金利を維持するであろう。 ちなみに現在の豪インフレ率は、年率3.1%である。 ただし、昨年のクイーンズランド州の大降水の影響で食料品の値段が高騰した要因が今後は剥落するので、現在のインフレ水準は更に低下するであろう」とコメントしています。
一方で、市中銀行は、RBAの金利政策運営にかかわらず、市場からの調達金利が高止まりしている事を理由に、先月以来、住宅ローン金利を0.06%〜0.1%引き上げています。 昨日も、RBAが政策金利の据え置きを決定した直後に、豪地銀クイーンズランド銀行が、個人向け住宅ローン金利を0,1%引き挙げています。
クロコダイル通信は2019年12月末日をもって連載終了となります。
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