2012/03/01 05:56 | 昨日の出来事から | コメント(0)
豪、1月の小売売上高は0.3%の上昇
昨日、ABS(オーストラリア統計局)が発表した1月の小売売上高は、12月の−0.1%から+0.3%のAUD20.95bnでした。 内訳としては、食料品が前月と殆ど変らないAUD8.46bnである一方、百貨店売り上げが−0.2%、家具が−1.8%と不振でしたが、その他の部門がこれをカバーした形になっています。 特に、鉱山部門のある州(西オーストラリアとクイーンズランド州)では少なくとも個人消費は1%以上増えた一方で、シドニーのあるNSWやメルボルンのあるビクトリア州では個人消費は低迷しました。
National Australia Bank のエコノミストSpiros Papadopoulos氏は「1月の小売売上は、過去4カ月で最も高い数字あり、引き続き個人部門は緩やかに拡大している」とコメントしています。 また、HSBC’s のチーフエコノミスト Paul Bloxham.氏も「1月は天候不順であったにもかかわらず、小売部門が拡大している」と驚きを示しています。
また、この日、発表された貸出残高は、前月比0.2%増加しましたが、個人および民間企業の借り入れは前月比0.2%減少し、引き続き積極的な借り入れには慎重です。特に個人の借り入れ水準は、前年同月比で1.3%下回った水準に留まっています。 一方で、個人の住宅ローンは、前月比で+0.5%増と、これまで以上に積極的に借り入れる傾向が出ています。
更に、この日に発表された2011年第4四半期の建築着工残高は、商業の多い州を中心に前期比対比4.6%の減少と、予想以上に減少しました。 更にこの州の内、特にヴィクトリア州では、新規の住宅販売が−19.6%と大幅に落ち込んでいます。 この背景には、製造業、航空機会社、更には金融機関を中心に大幅な人員削減が行われている事があります。
今日の数字を受けて、多くのエコノミストは、3月6日に行われるRBA理事会では政策金利を据え置くとの見方が大半です。
クロコダイル通信は2019年12月末日をもって連載終了となります。
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