2012/11/14 06:25 | 昨日の出来事から | コメント(0)
豪、10月のビジネス コンディション、3年半ぶりの低さ
昨日、民間のNational Australia Bankが発表した豪の10月のビジネス コンディションは2ポイント低下してマイナス5ポイントでした。 これは2009年5月以来の低い水準であり、足元の鉱山価格の下落による設備投資の低迷、政府の財政支出削減、更には為替の豪ドル高が産業界に重くのしかかっている事を示しています。 また、同月のビジネス信頼感は1ポイント下落してマイナス1ポイントでした。
これを受けてNABのエコノミストAlan Oster氏は、
(1) 昨年11月以降のRBAによる政策金利150bpの引き下げが、豪経済の下支えになっていない事を示している
(2) 我々の今後の経済見通しは、これまでの通りの2.3%とするが、政府が目標とする3%の成長にはとても及ばず、第4四半期のGDPはかなり悪いものになるであろう。
(3) RBAは来年2月に政策金利0.25%を引き下げると予想している。
とコメントしています。
また、ここにきてアメリカのハリケーン サンディの災害の影響がオーストラリアにまで及んでいます。 と言いますのも、オーストラリアの銀行の中には、アメリカに保険子会社を持っているところがあり、先般のハリケーン サンディの予想以上の災害保険支払いに銀行本体の経営にまで影響を及ぼしているところが出てきています。例えば、クイーンズランド州の(日本でいうところの地銀)QBEは、今回の災害で新たにAUD500mnの増資の必要に迫られて経営不安説が出て株価が急落しています。 また、豪の他の大手銀行もつられて売られています。
更に、昨日は、RBAのエコノミストのヘッドJonathan Kearns氏が、シドニーで講演し、「政策金利が下がったからと言って、以前のように住宅投資で短期間に大きな利益を得ることを期待すべきではない」と、かつての住宅バブル再燃を期待する投資家に対して警告を発しています。
処で、話は余談となりますが、現在、私の住むオーストラリアでは皆既日食が進行中です(朝6時30分現在)。 ここブリスベンでは84%の日食となります。 私は、今年の5月20日に日本は長野で皆既日食を見ましたが、今、再び、オーストラリアで皆既日食を見るにつけ、その頻度の多さに不思議な気がしています。
クロコダイル通信は2019年12月末日をもって連載終了となります。
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