2012/09/05 06:22 | 昨日の出来事から | コメント(0)
RBA、 政策金利を据え置き
昨日、RBAは定例理事会で政策金利の据え置きを決定しました。 事前のAAPによるサーベイでは、13人のエコノミストすべてが今回の理事会では政策金利の据え置きを予想していましたので、極めて予想通りの結果となりました。 尚、今後の見通しについては、これらエコノミスト13名の内、11名は2012年末までに0,25%の政策金利の引き下げを予想しています。
理事会後のGlenn StevensRBA総裁の声明の主な内容は以下の通りです。
(1) 現在は、昨年11月以降に政策金利を125bp引き下げた効果を注視しているところであり、現時点でその効果を評価するのは時期尚早である。
(2) 今年前半の消費者動向は、一部では一過性のものもあったが、全体としてはしっかりしている。
(3) 労働市場においても、一部の部門には人員削減の動きがあるが、全体としては緩やかに拡大しており、結果として失業率も低い水準にとどまっている。
(4) 現在の世界経済は、2012年前半はやや上向いたものの、ここにきて失速してきて全体としては平均的な水準となっているが、今後の見通しに対しては、世界経済が失速するリスクが残っている。 というのも、ヨーロッパ経済はマイナス成長であり、アメリカ経済成長は極めて緩慢である。 その一方で、中国経済は、ここ数年は極めて緩やかな経済成長であったが、2012年前半について堅調に推移している。
市場関係者のコメントとしては、HSBC のチーフエコノミスト Paul Bloxham氏は、豪の鉱山部門の失速を取り上げ、「ここ4か月の間に豪鉄鉱石の輸出価格は40%も下落しており、今後、豪経済成長の足かせになる」と指摘しています。
また、ANZのエコノミストは、今後の中国の経済成長率をこれまでの8.2%から7,8%に引き下げており、中国政府の景気刺激策が功を奏していないことを指摘しています。 また、中国の製造業は10か月連続で生産が減少しています。
以上のように、エコノミストは、こぞって豪経済が近い将来に更に失速する可能性を指摘しています。
クロコダイル通信は2019年12月末日をもって連載終了となります。
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