2010/03/03 05:32 | 昨日の出来事から | コメント(0)
RBA,政策金利を0.25%引き上げて4%に
昨日、オーストラリア準備銀行は、政策金利であるキャッシュレートを0.25%引き上げて4%にすると発表しました。 また、RBAは、「住宅ローンを借りている人は、2010年の年間を通じて借入金利が上昇することに準備すべきである」と警告しています。
RBAのGlenn Stevens総裁の主なコメントの内容は以下の通り。
(1)景気後退のリスクはなくなり、予想以上に成長してきている経済は、今年の年末にかけて更に金利が高くなることを支持している。
(2)今回の金利上昇で、住宅ローンを借りている人の毎月の金利負担は平均でAU50ドル程度、増加になる。
(3)それでも現在の金利水準は過去の平均値よりも、まだ低い水準にある。
(4)これまで住宅価格が非常に高騰したが、価格はやや落ち着いてきており、また、最近になって住宅ローンの申請件数は緩やかになってきた。 これは、これまでの一連の政策金利の引き上げと、初めて住宅を取得する人に対する政府の補助金制度が終了したことが主たる要因である。
また、政府のWayne Swan財務長官は、「今回の政策金利の引き上げは、豪経済が世界の先進国に比べて際立って成長している結果であり、致し方のないことである。」と政府としても理解を示した形になっています。
豪主要銀行は、これを受けて、一斉に貸出金利を25bp引き上げ、住宅ローン金利を6.61%から6.86%まで引き上げることを発表しています。
市場関係者の発言としては、UBSのチーフエコノミストのScott Haslem氏は、
(1)現在の政策金利水準は、いまだに平均的な水準を下回っており、今後はこれまでの中立政策から引き締め政策にシフトしていくであろう。
(2)過去の平均的な政策金利になる為には、あと0.25%の引き上げを2回行う可能性がある。
とコメントしています。
一方で、短期金利先物市場では、2011年3月物は、現在の水準から110bp高い水準で取引されており、非常に根強い金利の先高観が出ています。
クロコダイル通信は2019年12月末日をもって連載終了となります。
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