2011/09/21 05:33 | 昨日の出来事から | コメント(0)
豪、9月のRBA議事録から
昨日、9月6日に開催されたRBAの議事録が公開されました。 主な内容は以下の通りです。
(1) ヨーロッパやアメリカにおいて経済の停滞感が増大しているが、豪経済では鉱山部門の好調さが他の部門の景気の失速をカバーしており、RBAがすぐさま政策金利を引き下げなければならないような兆候は今のところない。
(2) (政策金利の見直しを評価する為には)更なる世界経済の失速と国内景気動向を精査しなければならない(市場が来月にも政策金利の引き下げをかなり織り込んだ水準で取引されている事に不快感を示した形)。
(3) また、理事の一人は「(最近、景気の失速を示す指標が出ていることに対し)1010年10月以降、据え置きが続いている現在の政策金利(4.75%)は、経済全体に広く行き渡った状態であり、今後は経済成長率とインフレ率の動向を中期的に評価していけばいい」と表明し、必ずしも目先的な景気指標に敏感である必要はないとしています。
エコノミストの多くは、最近までは金融市場の予想とは逆にRBAの政策金利の引き上げを見込んでいましたので、今回のRABの議事録でこうしたシナリオを大きく修正さざる得なくなっています「今回の議事録では、インフレ進行による金利上昇リスクについては言及がなかった為」。
その一方で、現在の豪の金融市場では、逆にRBAによる大幅な政策金利の引き下げを織り込み過ぎており、エコノミストも金市場参加者も誰も「勝ち組(自分の予想したような政策金利)」になれない状況が続いています。
クロコダイル通信は2019年12月末日をもって連載終了となります。
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