2010/09/22 05:20 | 昨日の出来事から | コメント(1)
豪、 RBA議事録から
昨日、9月7日に開かられたRBA理事会の議事録が公開されました。 主な内容は一昨日にRBA総裁が、講演した内容とかなり重複しています。
(1)アジア経済やアメリカ経済の景気のスロー ダウンが懸念されるものの、鉱山資源を1,3兆ドル抱えている豪経済は、今後数年は景気の拡大が続くであろう。
(2)過去(60年前)の鉱山資源ブームの時は、インフレが進行し、金融政策は困難を強いられた。従って、我々はこのことに十分警戒するする必要があり、いずれかの時点で政策金利の引き上げを検討しなければならないだろう。
(3)ある理事は、「確固たる景気の拡大を背景に、設備投資が急拡大している」と指摘し、別の理事からは「これは19世紀以来の資源ブームである。」との指摘も出た。
これをうけて、短期金利先物市場では、30日内に25%の政策金利引き上げの80%を織り込んだ水準で取引されています。
また、市場関係者のコメントとしては、HSBCの新しいオーストラリア経済担当のチーフ エコノミストPaul Bloxham氏(彼は、つい最近までRBAの経済調査部で働いていました)は、「年末までにRBAは政策金利の引き上げを行うであろう。 また、2011年までには現在の4.5%から5.75%まで政策金利は引き上げるであろうし、場合によっては更なる金利の引け上げもありうるかも知れない」とコメントしています(民間に出てきたばかりで、華々しいでデビューを飾りたいのは分かりますが、ちょっと悪ノリが過ぎるのでは、、、)。
また、ANZのエコノミストKatie Dean氏は、「10月のRBAの金利引き上げは既成事実(a fait accompli)」とまで言っています。
Bank of America-Merrill Lynch のチーフ エコノミスト John Rothfield氏も、「RBAが(これまでの中立の金融政策から)金利引き締めの領域に入ることは避けられなくなってきている」とコメントしています。
年末にかけて、再び、豪エコノミストの楽しい(?!)コメントが期待できそうです。
(前々から指摘しましたが、豪のエコノミストは、傾向としてちょっと極端に走る傾向がありますので、その辺りを割り引いて読む必要があると私は考えています)。
クロコダイル通信は2019年12月末日をもって連載終了となります。
現在有料版にはお申し込みいただけませんのでご了承ください。
当社に無断で複製または転送することは、著作権の侵害にあたります。民法の損害賠償責任に問われ、著作権法第119条により罰せられますのでご注意ください。
One comment on “豪、 RBA議事録から”
コメントを書く
いただいたコメントは、チェックしたのち公開されますので、すぐには表示されません。
ご了承のうえ、ご利用ください。
傾向としてちょっと極端に走る傾向がありますので・・
いずこの国でも・・同じ・?・・・