昨日、オーストラリア統計局（ＡＢＳ）が発表した豪の７月の貿易収支は、季節調整後でＡＵＤ１．８２６ｂｎの黒字でした。　また、６月の貿易収支はＡＵＤ１．８１７ｂｎの黒字に若干の下方修正がなされました。　市場関係者の事前の予想はＡＵＤ１．９ｂｎの黒字でしたので、予想を若干下回った形になっています。　内訳としては、輸出が季節調整後で１％下落し、また、輸入も同様に１％下落しています。

ＪＰモルガンのエコノミストBen Jarman氏は、

（１）アメリカのように他の先進国の景気が低迷している事を勘案する、今回の豪の貿易収支の数字は比較的いい数字であり、また毎月堅調に黒字を積み上げていることも健全であることを示している。

（２）また、アジア地域の景気に失速感が出てきている中にあって、今後は、若干、貿易黒字が減少する数字が出てくる可能性もあるが、それでも、発展途上国からの鉄鉱石や石炭の需要は、引き続き堅調に推移するであろう。

とコメントしています。

尚、オーストラリアの貿易収支は２０１０年４月に鉄鉱石の輸出価格を２倍近く値上げして以降、２０１１年２月のクイーンズランドの洪水の影響で赤字になった以外は、ずっと黒字となっています。