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The Gucci Post [世界情勢・政治・経済金融 × プロフェッショナル]

2010/09/10 05:14  | 昨日の出来事から |  コメント(0)

豪、8月の失業率は5.1%に低下


おはようございます。

昨日、豪の8月の失業率が発表され、7月の5.3%から5.1%に低下しました。
内訳的には、正規雇用が53,100人増え、パートタイム雇用が22,100人減り、引き続きパートタイム雇用から正規雇用のシフトが起きています(労働市場がタイト化してきている事を表しています)。 また「8月の平均労働時間は0.9時間増えた」とオーストラリア統計局は発表しました。 この結果、オーストラリアではこの1年間に35万の雇用を増やし、先進諸国が失業率の増加に苦しむ中にあって、豪経済が順調に拡大している事を示しています。 今後は失業率が5%程度まで低下し、その後は、労働賃金が更に上昇してインフレ懸念が増大するとの見方が市場では広まっています。

短期金融市場では、今日の数字の発表前までは年末までの金利の引き上げを15%程度織り込んだ水準で取引されていましたが、今日の数字を受けて50%まで織り込んだ水準で取引されています。 ちなみに今月初めには、米国景気の2番底模索懸念から、RBAは金利を引き下げるかもしれないとまで思われていましたが、先日のGDPの数字と昨日の失業率の数字を受けて、その可能性は全くなくなりました。
また、為替市場では、豪ドルは、米ドルに対して一時0.92ドル台後半まで買われています。

UBSのチーフ エコノミストScott Haslem氏は、「今日のデータは、我々が以前から予測した『RBAが年末までに再び政策金利の引き上げを起こすであろう』との見方を再確認させるものであった」とし、「早ければ10月にも政策金利を引き上げるかもしれない」とコメントしています。

またHSBC のエコノミストFrederic Neumann氏は、「オーストラリア経済は、明らかに絶好調であり(On fire)、労働市場を更にタイト化する速さで拡大している(コスト プッシュ インフレが起きる)」とコメントしています。

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