2012/03/22 05:52 | 昨日の出来事から | コメント(0)
豪、輸出が失速
昨日、BREE(資源及びエネルギー経済局:Bureau of Resources and Energy Economics)が、今年6月までの鉱山部門の輸出は前年対比、プラス11%のAU199.17bnになるとの見通しを発表し、また、来年の同部門の輸出は今年対比+4.6%のAU208.3bnに留まると発表しました。
これは、主に中国からの需要が低下している事が大きく、中国経済の減速がオーストラリアの鉱山部門の輸出に直接の打撃を与え始めています。尚、中国は豪鉄鉱石輸出の60%を輸入しており、更には石炭や他の鉱山資源に対しても最大手の輸入先となっています。
また、輸出価格についても、世界的な景気の減速から来年は今年よりも低下する事が予想され、価格、輸出量ともに、豪鉱山業者にとっては打撃となりそうです。同局による豪の来年の経済成長率は今年度(2011〜2012)の3.8%に対して、3%程度まで低下すると予想しています。
また、一昨日、ABS(オーストラリア統計局)が発表した1月の貿易収支は、アジア向け鉄鉱石輸出激減の為、季節調整後で12月のAU1.33bnの黒字からAU673mmの赤字に大きく転落し(事前の予想はAU1.5bの黒字でした)、これによって豪ドルは大きく売られました。
これまでの豪ドル経済は、鉱山部門に頼ってここまで成長してきましたが、今後は、これまでのような調子には行かなくなりそうです。
クロコダイル通信は2019年12月末日をもって連載終了となります。
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