2010/08/25 06:17 | 昨日の出来事から | コメント(0)
世界主要都市の空室率比較
今週号の英経済雑誌エコノミストに世界主要都市の2009年と2010年の空室率の比較に関する記事がありましたので、ご紹介したいと思います。
2010年に第2四半期時点で、空室率が最も高いのはフランクフルトで17%台になっています(ちなみに2009年は16%台でした)。引き続きドイツ経済の回復の足取りが重い事を示しています。 第2には、以外にも北京の16%台となっています(2009年は何と23%もありました)。 これは需要を見越した先行投資が余りにも大きすぎた上に、リーマンショックで更に冷え込んだために高くなったようです)。 第3位はモスクワの16%程度となり、(同、約20%)、続いて、再び中国の上海で12.5%が続きます(同15%)。 同じ中国にあって一番ましなのは香港で、2010年は7%台と前年の10%から改善しています。 2010年はこうしてみますと、中国は、引き続き景気の拡大以上に大幅なオフィス ラッシュとなっており、不動産投資が、かなりリスクの高いビジネスになっていることが窺えます。
一方、目をアメリカに向けますと、NYは、2010年は9%台で2009年と殆ど変っていません(回復の兆しが弱い証拠)。 そして、私のいるオーストラリアのシドニーは、今年に入って8%台と前年の7%台から上昇してきています(景気に陰りが見え始めています)。 そして、東京はどうかといいますと、2010年は6%台と2009年の5%から空室率は上昇傾向にあります。
雑誌エコノミストは、最後にインドのニューデリーの空室を紹介し、2009年には空室が13%台と中国並みに高かったのですが、2010年は4%台と最も大幅に改善しています(今週号の雑誌エコノミストの特集が「中国 VS インド」でして、彼らの結論は「インドの方が今後より高い経済成長率をするであろうと」の結論を出しており、足元の空室率の回復力の強さからしてそれを裏付けるものと暗に示唆しています)。
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