2011/02/24 05:50 | 昨日の出来事から | コメント(1)
世界主要国の年金ファンドの割合
今週号の英誌エコノミストに、主要国の年金ファンドのGDPに対する割合を比較した記事がありましたので、ご紹介したいと思います。 世界主要13カ国の年金ファンドの総額は2010年末で26兆ドルと前年対比12%増加し、これらの国の年金ファンドの残高は、世界全体の年金ファンドの実に86%を占めています。
その内訳ですが、まず、自国のGDP対比最も年金ファンドの残高の高い国はオランダで、GDP対比134%(年金残高は1兆ドル)を占めています。 その次に残高比率の高い国はスイスでGDP対比125%(0.7兆ドル)となっています。 続いてアメリカのGDP対比105%(残高は15.3兆ドルで世界一)、 オーストラリアの103%(残高は1.3兆ドル) 、イギリスの同じく100%(残高は2.3兆ドルで世界第3位)が続きます。 その後に、カナダの75%(残高1.1兆ドル)、そして最近躍進している南アフリカの74%(残高は0.3兆ドル)が来て、日本の70%が来ます(残高にして3.5兆ドルで世界第2位)。
一方で、これとは対照的に、ドイツでは、年金ファンドの残高は僅かにGDP対比15%程度でその残高は0.5兆ドルであり、フランスに至ってはGDP対比5%しかなく、その残高は0.1兆ドルしかありません。 これらの国では、年金は毎年の税収と社会保障費から殆ど賄われています。 このフランスやドイツの意味する処は、日本の今後の社会保障制度の見直しに、一つの方向性を示しているように思われます(今の日本のように積み立てている振りをして、じつは後の世代に多くの負担のツケを回すのではなく、現世代の負担は現世代で完結させる方式)。
現在のような日本の社会保障制度(特に年金制度)を抜本的に変えないと、我々は、後の世代の人々から頼みもしない恨みを買い、ロクにあの世で静かに眠る事も出来ず、これでは浮かばれません。
クロコダイル通信は2019年12月末日をもって連載終了となります。
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One comment on “世界主要国の年金ファンドの割合”
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中学生・・
初めて・・仏文学・・
出会った言葉・・
「年金生活者」・・
全く意味が・・分からなかった・・
もうすぐ・・
中学生時代に戻って・・
意味が分からなく・・なるだろう・・・