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The Gucci Post [世界情勢・政治・経済金融 × プロフェッショナル]

2010/01/26 05:39  | 昨日の出来事から |  コメント(0)

豪、生産者物価指数は豪ドル高を受けて下落


おはようございます。

昨日、オーストラリア統計局は、2009年の第4四半期のオーストラリアの最終生産者物価指数は第3四半期に比べて0.4%下落し、前年同期比では1.5%下落したと発表しました。

エコノミストは、数字の発表前には、PPI(生産者物価指数)は前期比0.2%上昇し、前年同期比0.75%下落するとの予想が大勢を占めていましたので、予想以上に豪ドル高による輸入価格の下落が効いた形になっています。

豪ドル高のおかげで、特に工業用電化製品と、石油精製品輸入価格の下落が、輸入製品の下落に大きく寄与しています。

JP MorganのエコノミストHelen Kevans氏は、「生産者物価の下落は、主に豪ドル高によるものであり、今後も輸入価格に豪ドル高の影響を与えるであろう。」と述べています。

また、多くのエコノミストは「生産者物価の下落は消費者物価の上昇を弱める影響を与える。」とする一方で、NAB銀行のエコノミストDavid De Garis氏は、「確かに生産者物価の下落は、消費者物価の上昇を弱める効果はあるが、過度に期待することに対し警告を発したい。」とし、消費者物価への影響は限定的との見方をとっています。

ちなみに今週の水曜日に発表される第4四半期の消費者物価の予想は、前の四半期対比0.6%の上昇で、前年同期比3.2%が予想となっています。この水準ではRBA(オーストラリア準備銀行)が目標とする消費者物価指数2−3%のレンジを越えることになり、2月にRBAが更に公定歩合を0.25%上げるとの見方が大勢です。

クロコダイル通信は2019年12月末日をもって連載終了となります。
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