2011/02/18 05:40 | 昨日の出来事から | コメント(0)
豪、RBA副総裁(経済担当)の講演から
昨日、豪のRBA副総裁(経済担当)Philip Lowe氏が、講演の中で「アジアのインフレの進行がアジア地域(オーストラリアも含む)の景気の足を引っ張る可能性がある」と指摘しました。 講演の主な内容は以下の通りです。
(1)(アジア地域、特に中国とインドの)インフレが更に強まるようであれば、(これらの政策当局者が)更に強硬な政策(政策金利引き上げ政策)を行う事で、アジア地域の景気を急速に冷やすリスクが増大するだろう。ちなみに中国人民銀行は、1月のインフレ率の高騰を受けて預金及び貸出金利を0.25%引き上げた。
(2)オーストラリアの今年前半のインフレ率は、当初、予想していたプラス2.5%から、大洪水やハリケーンの影響で食糧品を中心に物価が上昇している為に、プラス3%程度になると予想している。
(3)オーストラリア国内においては、1990年から2005年にかけては、家計部門の可処分所得が1ドル増加したことに対して1ドル以上消費をしていたが、2005年以降は、家計部門の可処分所得が1ドル上昇しても0.65セントの消費に抑えており、消費が過熱している訳ではなく、こうした貯蓄率の増加傾向は、今後2−3年は続きそうである。
(4)今後の見通しとしては、目先的にはGDPは洪水の影響で1%以上低下し、個人消費は1%弱低下すると予想されるが、その後は災害復興需要から、2011年は当初予想していた3.75%から4%に、2012年にかけては4.25%の成長が見込まれる。 また、インフレ率に関しては、FRBがターゲットとしているインフレ率3%近辺で推移しそうである。
クロコダイル通信は2019年12月末日をもって連載終了となります。
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