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2010/08/13 05:44  | 昨日の出来事から |  コメント(0)

豪、7月の失業率5.3%に上昇


おはようございます。

昨日、オーストラリア統計局が発表した7月の失業率は、6月の5.1%から5.3%に上昇したと発表しました。 事前のエコノミストの予想では5.1%でしたので、雇用が予想ほど強くない事を示した形になっています。

内訳的には、7月の雇用はパートタイムで23,500人増加したものの、正規雇用は4,200人減っています。また、就業者全体に対する就業を希望する人の割合が6月の65.3%から65.5%に上り、この事が失業率を押し上げました。 豪統計局は就業希望者の増加が失業率を上げたと指摘していますが、Commonwealth Securitiesのチーフ エコノミストCraig James氏は、「今年に入って金利を引き上げ過ぎたせいもある。」と指摘し、また、JPモルガンのチーフ エコノミストStephen Walters氏は「雇用形態が、ここに来てパートタイムにシフトしてきている事が懸念材料である。」とコメントしています。

今日の数字を受けて、市場関係者は「RBAは2011年にかけて現在の金利水準を維持すであろう」との見方が大勢です。 また、8月21日の総選挙に向けて、「今日の失業率の上昇は、与党ジュリア ギラード政権にはマイナスのインパクトを与え、選挙戦が益々混戦になる」と指摘する向きもあります。

また、同日、民間のMelbourne Instituteが行った消費者価格インデックスは、予想を下回るプラス0.6%にとどまり、これをインフレ率に換算しますと7月のインフレ率は6月の3.3%から2.8%に低下となります。 ちなみに今年の4月の4.1%のインフレ率をピークに最近は低下傾向が鮮明です(ますますRBAは金利を据え置く可能性が大きくなってきています)。

クロコダイル通信は2019年12月末日をもって連載終了となります。
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