2010/08/12 05:38 | 昨日の出来事から | コメント(3)
「朝の来ない夜はない!」 (今後、10年間の国別の潜在労働力から)
今週の英経済雑誌エコノミストに2010年―2020年間の国別の潜在労働力に関する機記事がありましたので、ご紹介したいと思います。
今回のILO(International Libor Organization :世界労働機関)による調査によれば、今後10年間で最も潜在労働力が高いのは、インドで労働力が8000万人増える見込みです。 ゴールドマンが行った同様の調査によれば、インドの労働潜在力は1億1千万人と言われ、いずれにしても他の国に比べて断トツに高い水準にあります。 もし、インドの労働者が今後10年間に1億1千万人増えると、何と世界の全労働者の10人に3人はインドの労働者になります。 一方で、問題も多く、工場で働く労働者の割合は1−99人以下の比較的小さな工場で働く労働者の割合が全体の32%を占めています。 何故ならば、100人を越える労働者を雇用する場合には、地方政府の認可や様々な規制があって、より大きな工場で効率を上げてビジネスを展開する足かせとなっているからです。
次に来るのが中国で、今後10年間の中国の潜在労働人口は1800万人増える見込みです。 こうしてみますとインドの労働潜在力の大きさが如何に大きいかがわかります。 中国の次にはブラジルが3位に位置して1600万人、そしてアメリカの1500万人となっています。 このアメリカの数字は、今もってアメリカの労働潜在力(経済成長力)が十分にある事を示し、労働不足が景気の足を引っ張る事はなさそうです(逆に、今後、アメリカは総需要不足からくる失業率の高さに苦しむ時間帯に突入する可能性が大きそうです。それは1990年台―2000年台の日本と同じ状況か)。
しかるに、私達の日本は、今後10年間の潜在労働力は約100万人減るとILOは予想しています。という事は、現在の総労働人口約6300万の5%(つまり315万人)が失業状態にある経済状況が変わらないとして、単純にはいかないとしても今後は労働人口が100万減る事になり、それを現在失業している人から補充するとすれば、失業率は3.5%程度まで低下する事になります。この数字は、経済学的にはほぼ完全雇用の状態に近く、企業は労働者の確保に走る必要があり、パートや非正規雇用者を正規雇用者にして労働力を確保しなければならなくなります(自ずと日本は良くなる?!)
まさしく「朝の来ない夜はない!!」
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3 comments on “「朝の来ない夜はない!」 (今後、10年間の国別の潜在労働力から)”
kunihiko にコメントする コメントをキャンセル
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人口増加は・・
成長の切り札・・
少数子化は・・
成長への切り札・・
日本は・・その分水嶺に達した・・のかな?
労働人口だけで言ったら失業の不安がなくなってくるかもしれないんでしょうけど、
その代わり人口減による市場の縮小、収益の悪化、競争力の低下などにより、
日本経済はますます衰え、デフレも止まらず、失業率は悪くないけどめっちゃ安い賃金の仕事ばかりって状態にはならないでしょうか…
最大消費者がお年寄りですしね。
あんまし明るい未来とはいえない気が…
企業、工場はみんな中国とかに
移っているのでは?