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The Gucci Post [世界情勢・政治・経済金融 × プロフェッショナル]

2010/08/03 05:14  | 昨日の出来事から |  コメント(0)

主要国の求人広告件数の推移


おはようございます。

英経済雑誌エコノミストに主要国のインターネットによる求人広告件数の推移を比較した記事がありましたのでご紹介します。

今回掲載されていたのは、イギリス、アメリカ、ドイツ、ユーロ圏(ヨーロッパ24カ国)の国々の2008年のリーマンショック以降の推移を表したものです。

まず、アメリカですが2008年後半には、既に広告件数はマイナスに転じており、2009年央には前年比最大−30%まで減少しました。 それ以降は上昇に転じ、2010年6月では前年同月比20%の増加となっています。 製造業、運輸関連は引き続き増加し、また管理職の求人は2008年11月以降最も多くの求人となっています(管理職をクビにし過ぎた反動か)。

次のイギリスですが、殆どアメリカと同じ軌跡を辿りますが、2009年には最大で−40%とアメリカよりも減少しましたが、現在は20%の増加まで急回復しています。

一方で、ユーロ全体では、2009年に最大−40%まで下落した後、同様に回復基調にありますがアメリカやイギリス程の力強さはなく、2010年6月時点で前年同月比12%の増加に留まっています。 製造業で引き続き多くの求人がある一方で、自動車産業の求人は減少しています。 ユーロ圏の覇者、ドイツは2009年に最大−30%の減少を記録した後、2010年にかけて回復していますが、やはり緩やかなものに留まり、ユーロ圏の数字とほぼ同じ10%程度に留まっています。 

こうしてみますと、世界経済はそれぞれの国と金融機関に「負の遺産」を押し付ける形で着実に回復してきている事がわかります。 

クロコダイル通信は2019年12月末日をもって連載終了となります。
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