2010/07/27 05:30 | 昨日の出来事から | コメント(1)
主要国における外国人労働者の割合の比較
先週号の英経済雑誌エコノミストに主要国における外国生まれの労働者の割合の比較と言った興味深い記事がありましたのでご紹介します。
2008年にOECD加盟国に永住労働者として移民した外国生まれの労働者の数は、それまで過去5年間に亘り平均で11%増加していましたが、その年は逆に6%減少しました(リーマンショックとその後の世界不況の為)。
その中にあって、外国生まれの外国人の労働者の割合が最も多いのは、実は私の住んでいるオーストラリアで、2007年に全労働人口の25%が外国生まれの労働者を占め、2008年には全労働人口の26.5%が外国生まれとなっています(人数にして2.9百万人)。 次に、アイルランドが20%(同0.4百万人)、スペインの18%(同4.1百万人)が続き、その後にはアメリカの16%が来ます(同25.1百万人)。 当然のことながら、労働人口の多いアメリカですので、16%と比率は低いですが、人数的には25百万人とOECDの中でダントツです。
それにしても、オーストラリアの外国生まれの労働者の人数の割合は飛び抜けています。 この数字を象徴する出来事が、来月8月21日に行われる総選挙にも表れています。 与党労働党の党首ジュリア ギラード氏はイギリスから移民してきたオーストラリア人であり、 野党の党首トニー アボット氏はイギリス生まれのオーストラリア人です。 つまり、二人とも外国生まれのオーストラリア人で、その二人がオーストラリアの総選挙を戦う構図になっています。
こうした状況を見て、「オーストラリアは、未だイギリスの属国だ」という人もいれば、「出生はどうであれ、二人とも今はオーストラリア人なのだから出生など関係ない」と言う人もいます。
ちなみに、日本はOECDの中で外国生まれの労働者比率の最も低く、全労働人口約6300万中、外国労働者数は33万人で、その割合は僅か0.5%程度です。
読者の皆様、ちょっと試しに御自身の職場で4人に1人は外国生まれの労働者が働く職場を想像してみてください。 きっと、最初は「ぎょっ!」とされるかもしれませんね。 ですが私が以前働いていた外資系会社は5人に一人は外国人で、 確かに文化の違いに戸惑い、言葉の問題も含めて難儀をする事もありましたが、こと「仕事をする」という観点では「相手が外国人」とか「生まれがどこ」と言う事は気になりませんでした。 却って、今にしてみれば、いろんな考えの人と一緒に仕事をすることで、日本人だけで仕事をするのとは違ったいい経験が出来たように思います。
クロコダイル通信は2019年12月末日をもって連載終了となります。
現在有料版にはお申し込みいただけませんのでご了承ください。
当社に無断で複製または転送することは、著作権の侵害にあたります。民法の損害賠償責任に問われ、著作権法第119条により罰せられますのでご注意ください。
One comment on “主要国における外国人労働者の割合の比較”
ぺルドン にコメントする コメントをキャンセル
いただいたコメントは、チェックしたのち公開されますので、すぐには表示されません。
ご了承のうえ、ご利用ください。
お怒りが収まった御様子・・なにより・・
有料通信を持つ以上・・一城の主・・
外国生まれの労働者比率・・
失業者比率も・・気になりますね・・
単純に・・彼等の比率が多いのか・?・・・