2009/12/29 07:12 | 昨日の出来事から | コメント(0)
世界の出来事から見た今年の日本
英経済雑誌エコノミストが取り上げた今年の世界の出来事の中で、日本の出来事としては民主党による政権交代を取り上げています。やはり政権交代は歴史的な出来事だったようです。
しかし、政権交代と言っても、それ自体はアラジンの魔法のランプでもなければ、シンデレラに出てくるかぼちゃを馬車に変える魔法でもありませんので、そのことだけで景気が良くなるわけではありません。 ましてや日本の財政赤字が改善するわけでもありません。 ですが、選挙中は「ひょっとしたら、ひょっとするかもしれない」と期待したのは、私だけではないと思います。
そんな期待の結果は、読者の皆様も御存じの通り、これまでと差ほど変わらない(人によっては改悪した)と感じられている方が多いのではないでしょうか。 目先的には、子供手当の直接支給とか、高校の実質無償化といった恩恵を受けることもありますが、根本的な問題であるデフレ退治とか景気回復に対する道筋か示されないままでは、こうした対策もその効果が半減してしまいます。
特に、最近、政府や日銀が以前は言いたがらなかったセリフであるデフレや不景気を最近ではいとも簡単に言いのけて、後は何もしない(あるいは、何も出来ないくらい政策手段が既に手詰まりになっている)状態を大いに危惧します(対策めいたことは言うには言っていますが)。 日銀に至っては「2011年頃まではデフレが続く」とレポートしているものの、あとは「我、関せず」で政府に投げた形になっているように思われます(インフレ ファイターであってもデフレ ファイターにあらず)。
こう考えてみると、2010年は2009年と同様か更なるデフレになる可能性が高く、よしんば数字上は景気が回復しても、実感が伴わない景況感が続きそうです。 う〜ん、 暗い、、、。
クロコダイル通信は2019年12月末日をもって連載終了となります。
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