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2011/07/20 06:05  | 昨日の出来事から |  コメント(0)

豪、7月のRBA議事録から


おはようございます。

昨日、今月5日に開かれたRBA理事会の議事録が公開されましたので、その主な内容をご紹介したいと思います。

(1) 今年の初めに2011年のオーストラリアの経済成長率を4.25%と予想していたが、これを達成するのは無理なようであり、金利引き上げの必要性はある程度低下しそうである。

(2) 最近の経済指標によれば、オーストラリアのインフレプレッシャーを評価するには、もう少し時間が必要であり、現時点では金利の引き上げに慎重にならざるを得ない。

(3) 現在の緩やかな金融引き締め政策に我々は満足しているが、その一方で、アメリカの債務問題や格下の問題、更にはギリシャ問題に端を発するユーロ危機問題に拠って、オーストラリアも政策金利を引き下げる局面があるかもしれない。

(4) 国内経済においては、引き続き鉱山部門は好調である一方で、製造業、旅行関連部門は豪ドル高を背景に停滞を余儀なくされている。

市場関係者の中には、先週のWestpacのように、2012年にかけてRBAは政策金利を100bn(1%)引き下げるのではないかとの見通しを出すところもありましたが、 Citi グループのエコノミストJosh Williamson氏は「経済指標にやや停滞感はあるものの、引き続きRBAは金融引き締めを継続するであろう」とこれまでの見方を変えていません。

しかし、市場関係者のアンケートに拠れば、今月末発表される2011年第2四半期のインフレ率の予想は0.7%程度であり、政策金利を引き上げるほどインフレが進行しているわけでもなさそうです。

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