2010/07/13 06:09 | 昨日の出来事から | コメント(0)
豪、住宅部門、底打ち感が出るも緩やかなものに留まる
昨日、オーストラリア統計局が発表した5月の住宅ローンの残高は、昨年10月以降の政策金利期比上げ及び政府の住宅取得支援政策の打ち切り以降、初めてプラスに転じて前月対比1.9%上昇したと発表しました(市場関係者の予想は1%の上昇でした)。 内訳的には新規住宅取得者ローンが全体の16%を占めていますが、この割合は前年対比28.5%も下落したままです。 従って、これまでのダウントレントから漸くリバウンドしたものの、あくまでも緩やかなものに留まっています。
UBSのチーフ エコノミストであるScott Haslem氏は、
(1)今日の最もポジティブなニュースは、新規住宅取得者ローンが、これまでの急落サイクルから上昇に転じた事である。
(2)しかし、この数字はあくまでも緩やかなものであり、借入金利が2010年後半にかけても高止まりしている事や世界経済の不安定さが消費者心理に重くのしかかってくるであろう。
また、Nomuraのチーフ エコノミストのStephen Roberts氏は、
(1)RBAは住宅ローンの状況を全く心配していない(ある意味で、こうした状況は織り込み済みと考えている)。
(2)インフレ懸念が更に高くならないようであれば、RBAは11月頃まで現在の水準を維持するのではないか。
一方で、JPMorganのエコノミストHelen Kevans氏は、「住宅ローンの回復基調は年後半いっぱいは緩やかに回復するかもしれないが、それ以降は再び、下降トレンドを辿るのではないか」と住宅市場に対して弱気の見方を崩していません。
クロコダイル通信は2019年12月末日をもって連載終了となります。
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