2009/12/18 07:33 | 昨日の出来事から | コメント(1)
「冷え切った日本」は見かけだけ?!
先日のブログで、私は、日本に帰ってきた第一印象は「冷え切った日本」と書きましたが、それは、どうやらうわべだけの感覚的な印象であって、実態は違うようです。
私たちの年代では、今頃の時期は忘年会と称して集まる機会が多かったのですが、最近では、忘年会という言葉も死語になりつつあるとか。 かつては、会社の部長主催のクリスマス会と忘年会、更に課長主催の忘年会、そして、挙句に係長ややチームリーダー主催の忘年会等など、名称は変わっても、参加メンバーは殆ど変わらない無駄で意味のない忘年会が多くありました。
最近は、こうした(会社の上役の権威に付き合わされるような)忘年会が少なくなって、むしろ、本当に気心知れた者同士が自腹を切って年の瀬に集まるようになっているようです。考えてみれば、この方がいろんな意味でずっと健全ですし、絶好調とはいかないまでも、こうして年の瀬を楽しく過ごす習慣は脈々と営まれているようです。
ただ、最近の傾向は、表向きは不景気そうにするのが流行りのようなところがあって(あるいは、世相に対する無意識的な反応から)、口々に「不景気だ。さっぱりだめだ。」とよく言われます。ですが、よく見ると、気の合う仲間同士が、いざ集まれば、不景気を吹き飛ばさんばかりの勢いで大いに盛り上がっているのを見かけます。
私が銀行員をやっていた頃、関西、特に、大阪の商売人の方に「商売は、どうですか?」と尋ねると、大体の方は、「ぼちぼちやな」とか、「さっぱりあかんわ」とおっしゃいます。 これらの言葉を真に受けると相手の状況判断を見誤ります。こうした言葉の実態は、商売がさほど悪くない時に言う言葉であって、商売人の傾向として自分の商売がうまくいっていることを表にはなかなか出したがりません。 逆に「儲かってしょうがないわ」と言っている商売人は、気をつける必要があります。 と言うのも、そのように言う商売人の中には、実は自分の商売が火の車で、それを相手に悟られないようにする為に「儲かっている!」と見栄を張っていることがあるからです。
今回、自分自身も実際に夜の街を徘徊して思ったことは、表向きは不景気だと言いつつも、実は、「これまでの良くも悪くもあった習慣や慣行が、今の時代(ある部分では実際の不景気)に合った新しいスタイルに移行しつつあるだけではないか」ということでした。
クロコダイル通信は2019年12月末日をもって連載終了となります。
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One comment on “「冷え切った日本」は見かけだけ?!”
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ぼちぼちでんな、その見立て・・