2009/12/16 06:35 | 昨日の出来事から | コメント(0)
12月のRBA政策金利決定会合の議事録から
昨日、12月1日に開かられたRBAの政策金利決定会合の議事録が公開されました。
主な内容と市場関係者のコメントは以下の通り。
(1) 今回(12月1日)の利上げは、「絶妙なバランスをとったものであり、将来の金融政策により柔軟性を与えるものである」とし、10月以降、3カ月連続の金利引き上げは、実質的にこれまでの金融(緩和)スタンスから、より景気刺激的でない方向(中立的な政策)にかじ取りをする一方で、将来の金融引き締めに対してはより柔軟に対応することを仄めかしてしています。
(2)この(将来の金融引き締めに対する)ハト派的なコメントは、「来年2月に更なる公定歩合を上げる」と期待していたエコノミストたちの予想に水を差した形になっています。
(3)しかし、12月の政策金利決定会合の後に発表された12月の雇用統計や景気動向、更には中国の景気指標は、オーストラリア経済にとっていい数字になっており、この(ハト派的な)コメントをそのまま受け取る必要もないと考えるエコノミストもいます。
(4)RBAは、2010年のオーストラリアの経済成長は、長期的な平均値である3%程度であると予想し、その理由として、「今年の第3四半期の景気指標は引き続き緩やかに拡大しており、オーストラリアは、世界的な金融危機の中で、唯一、リセッション(景気後退)を回避した発展国だからである。」としています。
(5)市場の関心は、今日、発表される第3四半期のGDPの数字に注目が集まっており、引き続き緩やかな景気拡大を予想する向きが大半です。
クロコダイル通信は2019年12月末日をもって連載終了となります。
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