2011/07/01 06:17 | 昨日の出来事から | コメント(0)
豪、政策金利引き上げ圧力は弱まる
昨日、RBAは豪の民間の与信残高が4月から5月にかけて0.3%低下したと発表しました(前年同月対比では、プラス3.1%)。 ちなみに4月の与信残高は3月対比フラットでした。 ここに来て貸し出しの低下傾向が鮮明になってきています。また、5月の住宅ローンの貸し出し残高は0.5%増加し、ビジネス部門の貸し出しは僅かに0.1%の伸びに留まりました。 ちなみに4月のビジネス部門の貸し出しは洪水とハリケーンの影響の為、−0.5%でした。
市場関係者の間では、今日の数字を受けて、RBAは、金利の引き上げの時期を更に四半期先送りするのではないかとの見方が出始めています。UBSのチーフ エコノミストScott Haslem氏は「現在、表れている数字が経済全体に行き亘る時間を考えれば、RBAの金利の引き上げの時期は、今度の8月から11月に先送りされるであろう」とコメントしています。
また、RBCのシニアエコノミストのSu-Lin Ong氏に至っては「(金利引き上げに関する)切迫感は、RBAの金利に関する議論から取り払われ、今後は金利を横這いに維持する時間帯に入ったようである」と、当面の金利引き上げはないとの見方まで出始めています。
この日、これに先立って発表された豪の住宅価格動向は引き続き弱含み、民間のRP Data-Rismark Hedonic Home Value Index(住宅価格インデックス)は、季節調整後で4月から5月にかけて0.3%低下し、前年同月対比でも2.3%低下しています(住宅バブルをソフトランディングさせる狙いが功を奏した形になっています)。
クロコダイル通信は2019年12月末日をもって連載終了となります。
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