2010/06/30 06:39 | 昨日の出来事から | コメント(1)
ジュリア ギラード豪政権の個人的見解
先週にオーストラリアで誕生した初の女性首相になったジュリア ギラード新首相は、6月に誕生した日本の菅内閣とよく似た点が多くあります。
まず、どちらも元副首相でした。 また、前首相の支持率が低下するのを見かねて、党や組合から圧力を受けて、日本では小沢元幹事長に議員総会を招集されて、鳩山元首相は辞任表明に至りました(追い込まれました)。 一方で、オーストラリアでは党や組合から担がれたジュリア ギラード副首相が党首選挙を提案し、ケビン ラッド元首相は、始めは党首選に再出馬する事も検討しましたが、結局、勝ち目のない事を悟り、それこそ“泣き泣き”辞任しました。
また、日本では、菅首相就任後は反小沢色を鮮明にしましたし、オーストラリアでも、ケビン ラッド政権で登用されなかった重鎮たちを起用することでそれまでの政権色から距離を置く姿勢を取っています。 また、鬼門中の鬼門である増税については、日本もオーストラリアも大幅にトーン ダウンしていることもよく似ています。
ところで、これはあくまで私の個人的な見解ですが、オーストラリアのジュリア ギラード副首相の今回の首相就任プロセスは「えぐい」(関西弁でいうところの「えげつない」)と思います。何故ならば、彼女は卑しくも前政権では副首相の立場にあり、本来ならば首相を補佐する立場にもかかわらず、いくら周りから担がれたとはいえ、自らが党首選を提案し首相を辞任に追いやったのですから。 ケビン ラッド首相にしてみれば、寝首を掻かれた気分(あるいは明智光秀に討たれた織田 信長の気分)だったのではないでしょうか。
また、今回、副首相になったスワン元財務長官も曲者です。何故ならば、彼もケビン ラッド元首相とともに鉱山業界への増税を推進した立役者の一人にも関わらず、辞任したのは首相と財務大臣だけで、自分は副首相の座を射止めているからです(彼は、労働党からの将来の首相候補なのかもしれません)。
私は、これまで日本の政局のドロドロした話に時として辟易としましたが、今回、オーストラリアでもこれに劣るとも勝る政局を目の当たりにし、「いくら政治の世界とはいえ、人の道から外れるようなやり方で首相になった新政権が果たして長く続くのであろうか? 」と思うのでした。
「お天道様は、ちゃんと見ています!」
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One comment on “ジュリア ギラード豪政権の個人的見解”
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バビロンの偽王・・
既に歴史的先例が・・
日本では・・お地蔵様・・殺される事はない・・
しかし
王となると・・人身御供・・人柱・・地中に埋められる・・
税を倍に・・と叫んだり・・
幹事長が・・公約を守るのは・・大衆への迎合・・と公言すれば・・懐かしい左翼言語・・学生運動家の・・常用語・・
偽王になるでしょう・・・