2011/06/24 05:27 | 昨日の出来事から | コメント(0)
世界の今後の雇用見通
今週号の英誌エコノミストに2011年第3四半期の雇用計画を世界主要34カ国の主な企業にヒアリングした結果が紹介されていましたので、ご紹介したいと思います。
今、世界で最も雇用に対して積極的で、かつ今後も最も活発なのはインドです。 主要企業の約半分の企業で雇用を増やすと回答しています。 しかし現在のインドの公式な失業率は10.8%と高い水準に留まっています(逆にいえば、潜在雇用が十分にあると言えるか)。 その次は中国ですが、2010年3月のアンケートを取った時には、約30%の企業家が雇用を増やすと答えたのに対して、今年は20%に留まり、企業家は今後の見通しに対して従来のような強気一辺倒でなくなってきています。
その次には、アルゼンチン、そして私の住むオーストラリア、カナダが20%前後で続きます。
これらに続いて漸く先進国のドイツ、アメリカ、そして日本が10%程度で続きます。これは、低成長ながらもこれに合わせる形で雇用も緩やかに増やそうとする企業家の慎重な姿勢が窺えます。
これらに続いてイギリスのゼロ%がきます(雇用を増やすと答えた企業と、減らすと答えた企業の数が拮抗した状態)。 その後には、ユーロの劣等生アイルランドのマイナス5%、イタリア、スペインのマイナス10%がつづき、これらの国はサブプライム ローン問題が表面化した2008年以来、この状態が続いています。
クロコダイル通信は2019年12月末日をもって連載終了となります。
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