2009/12/04 06:49 | 昨日の出来事から | コメント(0)
豪、10月の小売売上0.3%増加
昨日、オーストラリア統計局は、10月の小売売上高が前月比0.3%増加したと発表しました。9月の0.2%減少した分を取り返し、更には市場関係者の予想のプラス0.2%をも上回っています。また、同時に発表された季節調整後の10月のデパートメントストアの売り上げは、9月対比1.9%増加しています。
10月の小売売上が今回特に注目された理由には、10月の上旬にRBAが初めて公定歩合を引き上げた月でもあり、個人消費がこれにどう反応するかに注目された為ですが、この数字を見る限りでは、その影響はなく、むしろより底堅い個人消費を裏付けた形になっています。
Commonwealth Bank of AustraliaのチーフエコノミストのMichael Blythe氏は、
(1)政府の景気刺激策の効果がだんだん薄れていく中、更には、RBAが公定歩合を引き上げたにもかかわらず、10月の消費者需要が更に増加している。
(2)「だから今後も景気は強い」かというと、話はそう簡単ではなく、小売売り上げはここ2−3カ月間ジグザグを繰り返しており、背景に家計を圧迫しているいくつかの要因がある。 その一つに労働時間の短縮による所得の低下があり、失業者を出さない代わりに労働時間を短縮した労使交渉の影響が考えられる。
(3)しかし、それでも経済全体としては引き続き堅調に推移し、2010年の2月の政策金利決定会合で3.75%から4%に公定歩合を引き上げるであろう。
とコメントしています。
今日の数字を受けての市場の反応はほとんどありませんでした。豪ドル/米ドルは0.92度ドル台後半で取引され、また、豪株式の主要な指標であるS&P/ASX200は、前日比若干買われて12.2ポイント高で取引を終えています。
クロコダイル通信は2019年12月末日をもって連載終了となります。
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