2010/06/16 05:35 | 昨日の出来事から | コメント(0)
RBA、6月の理事会議事録から
昨日、61日に行われたRBAの理事会議事録が公開され、主な内容は以下の通りです。
(1)現時点では柔軟性を持って局面に当たり、ユーロのソブリン問題の世界経済、及びオーストラリア経済の影響を注視している。
(2)今後の金利政策は第2四半期のインフレ率の動向見てから検討する。
(3)5月ユーロの経済状態は急速に悪化しており、また、ユーロ各国が財政再建を忠実に取り組むかどうか保証されるものがない。
(4)一方で、国内の消費行動の弱さを背景に個人商品を中心に安売りをした結果、デパート売上、白物電化製品、衣料品の売り上げが落ちている。
短期金利市場では、引き続き金利先高期待があり、12月の短期金利フォワード(forward)レートは、政策金利0.25%の引き上げを35%織り込んだ水準で取引されています。
RBC Capital Market のシニアエコノミストのSu-Lin Ong氏は、
(1)RBAの傾向として、不透明感のある時には政策金利を据え置く傾向があり、今回は7月頃までは慎重な構えを維持すると思われる。
(2)今後の世界経済が安定すれば、RBAは8月に政策金利を引き上げる可能性がある。
確かに、先週、RBA総裁のGlenn Stevens氏は「ヨーロッパのソブリン問題の豪経済への影響は限定的である。」とコメントしており、こうした考えの裏付けとなっています。
一方で、UBSのエコノミストGeorge Tharenou氏は「中長期的なインフレの見通しは、バランスが取れてきており(目標とする範囲内に収まってきており)、RBAは7月まで金利を据え置くであろう。また、8月以降も据え置く可能性が高い。」とコメントしています。
クロコダイル通信は2019年12月末日をもって連載終了となります。
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