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2010/06/11 05:14  | 昨日の出来事から |  コメント(0)

豪、失業率5.2%に低下


おはようございます。

昨日、豪統計局は、豪の5月の失業率を発表し、前月の5.4%から5.2%(細かくは5.15%)と発表されました。 5月の新規の正規雇用者数は36,400人も増え、市場からは驚きをもって受け取られました。 失業率の5.2%は2010年の1月と同じ水準ですが、実際には5.15%であり、これは16カ月ぶりの低さとなっています。 また、時間当たりの賃金上昇率は1988年5月以来の高い水準となっています。

これを受けて、政府のWayne Swan財務長官は、「今回の数字は、オーストラリアにとって素晴らしい数字である。」とコメントしています。

市場関係者では、UBSのエコノミストScott Haslem氏は「今回の数字は非常に強い数字あり、正規雇用者の驚くほどの増加と時間当たりの賃金の大幅な上昇が、失業率の低下に結びついている。」とコメントしています。

また、JPモルガンのHelen Kevans氏は、彼のレポートの中で「豪の労働市場の強さはとどまる処がないようである。今後、更に労働市場はタイトになりそうであり、RBAの懸念材料となるであろう。特に5月に政府が発表した予算によって、2012年央にかけて労働市場は完全雇用状態になり、コストプッシュ インフレが起こる可能性が出てきている。」と述べています。

一方で、CommSec’s のMr Savanth氏は「雇用統計は既に過去の数字であって、最近の発表された数字を鑑みると、今後は雇用が増加する可能性は少ないのではないか。 特に、NABが行った企業調査では、経営者はここに来て景気の先行きに対して警戒的になっており、 また個人消費の低迷が企業の収益性を圧迫する重要な要因なっている。更にここに来て新規注文件数は大幅に低下してきている。」と今後の見通しに警戒的な意見も出ています。

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