2011/06/10 05:38 | 昨日の出来事から | コメント(0)
豪、5月の雇用統計は弱含み
昨日、ABS(オーストラリア統計局)が発表した5月の新規雇用者数は、前月対比7,800人増えたと発表しました(市場の事前の予想は25,000人でしたので弱めの数字となっています。 内訳としては、正規雇用が22,000人減少し、非正規雇用が29,800人増えた形になっています。 全体の失業率としては、4.9%と前月と変わっていません。 ちなみに4月は雇用が29,000人増加しましたので、5月の数字を見る限り、労働市場が緩んできていることを示しています。
市場関係者は、「失業率の4.9%は国際的な比較からして低い数字あり、決して数字そのものが悪いわけではない」としつつも「今週のRBAの理事会で政策金利を据え置いた決定が正しかった事を示す数字であった」としています。
ここに来てエコノミストの今後の豪経済に対する見方にばらつきが出始めています。UBSのチーフ エコノミストScott Haslem氏は「労働市場は引き続きタイト(tight)であるが、更にタイトになることはもうない」とコメントし、これ以上の雇用の拡大はないとの見方をしています。 その一方で、TDSecuritiesのRoland Randall氏は、「2011年第一四半期の豪GDPは、確かに弱い数字であったが、設備投資や建設部門は引き続き先行きの見通しは明るい」と昨日の雇用統計の数字発表後も強気です。
豪ドル為替についてもRBC Capital Markets のストラティジストMichael Turner氏は「雇用統計が悪いと言っても、雇用者数はまだ増え続けている」としつつも「最近、豪ドルについては買われる理由が少なくなってきている」と指摘し、豪ドル相場に対してやや弱気です。
クロコダイル通信は2019年12月末日をもって連載終了となります。
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